新規事業は、たいてい失敗する

 誰だって失敗は怖いものです。特にそれが新規事業となれば、資金、労力、時間、周囲からの信頼など様々なものを損失するリスクがあります。

 

 しかし、新規事業を行わないことによるリスクも当然あります。例えば、実は魅力的な事業であるにも関わらず他者が先に実施してシェアが取られる、既存の事業にしがみついてしまった結果適切なタイミングを逃すなどですね(最も大きなリスクはもしかすると「あのときにやっておけばよかった」という後悔の念かもしれませんが)。

 

 となれば、結局のところは「やるか、やらないか」。リスクとリターンを天秤にかけながらあれこれと考え、最終的にどうするかを決めなければなりません。

 

 ただ、新規事業というものは何らかの失敗がつきものであるということは、私も自分の経験や他社のお手伝いをする中でよくわかっています(汗)。そこには「転ばぬ先の杖」が大事で、例になぞらえて言えば、杖の長さや強度、転んだ先にマットをしいておくこと、さらには受け身の練習などリスクを最小に抑えるためにやっておくべきことがあるわけです。

 

 新規事業を行うにあたっては、『ビジネスロードテスト』に記載されている「新規事業を成功に導く7つの条件」を覚えておくことは非常によいかと思います。

 

・魅力的なターゲットセグメントは存在しているか?

・市場に魅力はあるか?

・業界に魅力はあるか?

・持続可能な競争優位性はあるか?

・経営チームの使命感、野心、リスク許容度は?

・経営チームのCSF(重要成功要因)に対する実行力は?

・経営チームのバリューチェーン上での人的ネットワークは?